歩くと足がしびれる|腰部脊柱管狭窄症の症状・治療
2026/07/25
「少し歩くとお尻や足が痛くなる」「休むと再び歩ける」「立っていると足がしびれるが、座ると楽になる」。このような症状が続く場合は、腰部脊柱管狭窄症の可能性があります。
腰部脊柱管狭窄症は中高年に多くみられ、腰そのものの痛みよりも、歩行時に起こる足の痛み、しびれ、重だるさが目立つことがあります。
西宮市上田西町のいくま整形外科では、武庫川団地、鳴尾、甲子園、洲先周辺から、腰痛や坐骨神経痛、歩行時の足のしびれで受診される方を診療しています。症状や神経の状態を確認し、レントゲン検査、薬物療法、理学療法士による運動療法、必要に応じたブロック注射や専門医療機関との連携を行います。
腰部脊柱管狭窄症とは
背骨の中には、神経が通る「脊柱管」という空間があります。
加齢に伴って椎間板が膨らんだり、骨や関節が変形したり、靱帯が厚くなったりすると、腰の脊柱管や神経の出口が狭くなります。その結果、神経や周囲の血流が圧迫され、お尻から足にかけて痛みやしびれが生じる状態が腰部脊柱管狭窄症です。
腰椎変性すべり症や側弯変形を伴うこともあります。ただし、MRIで脊柱管が狭く見えても、必ず症状が出るとは限りません。反対に、画像上の狭窄だけでは症状の強さを説明できない場合もあります。
そのため、画像だけで診断するのではなく、症状が出る姿勢、歩ける距離、筋力、感覚、反射などを総合して判断することが重要です。日本整形外科学会・日本脊椎脊髄病学会の診療ガイドラインでも、症状とMRIなどの画像所見を合わせて診断する考え方が示されています。
特徴的な症状は「間欠性跛行」
腰部脊柱管狭窄症に特徴的なのが、**間欠性跛行(かんけつせいはこう)**です。
歩行や立位を続けると、お尻、太もも、ふくらはぎ、足先に痛みやしびれ、脱力感が現れます。いったん座ったり前かがみになったりすると症状が軽くなり、再び歩けるようになるのが特徴です。
次のような症状がある場合は注意が必要です。
- 歩き始めは問題ないが、数分から数十分で足が痛くなる
- 少し休憩すると再び歩ける
- スーパーのカートを押すと歩きやすい
- 立っているより座っている方が楽
- 歩くより自転車の方が楽
- 足の裏に砂利を踏んでいるような違和感がある
- 足が重い、つまずきやすい
- 階段で足に力が入りにくい
- 両足や会陰部にしびれを感じる
腰痛が強くないからといって、腰部脊柱管狭窄症を否定することはできません。腰痛がほとんどなく、足のしびれや歩行障害だけが現れる場合もあります。中高年で、お尻から足の症状が歩行や立位で悪化し、座位や前屈で軽くなる場合は、腰部脊柱管狭窄症の可能性が高いとされています。
血管の病気との違い
歩くと足が痛くなり、休むと改善する症状は、足の動脈が狭くなる末梢動脈疾患でも起こります。
腰部脊柱管狭窄症では、座る、しゃがむ、前かがみになることで症状が軽くなりやすいのに対し、血管性の間欠性跛行では、姿勢にかかわらず歩行を止めることで症状が軽くなる傾向があります。
ただし、症状だけで完全に区別できるわけではありません。足の脈、皮膚の温度や色、喫煙歴、糖尿病なども確認し、必要に応じて血流検査や循環器内科、血管外科への紹介を行います。
また、変形性股関節症や変形性膝関節症、糖尿病性神経障害などが、歩行障害や足のしびれの原因となることもあります。自己判断せず、原因を確認することが大切です。
腰部脊柱管狭窄症の検査
診察では、痛みやしびれの場所、歩ける距離、立位や前かがみで症状が変化するかを確認します。さらに、足の筋力、感覚、腱反射、足の脈などを調べます。
レントゲン検査では、腰椎の変形、椎間板の高さ、腰椎すべり症、側弯、不安定性などを評価します。ただし、レントゲンでは神経や脊柱管の状態を直接確認することはできません。
足のしびれが強い場合、筋力低下がある場合、保存療法で改善しない場合、手術の適応を検討する場合などにはMRI検査が有用です。当院で診察したうえで、必要に応じて連携医療機関でMRI検査を手配します。
腰部脊柱管狭窄症の治療
症状が軽度から中等度で、明らかな麻痺や排尿障害がない場合は、まず手術を行わない保存療法を検討します。
MRIで脊柱管が狭く見えるからといって、すべての方に手術が必要になるわけではありません。症状の程度、歩行能力、筋力低下の有無、日常生活への影響を踏まえて治療方針を決めます。
薬物療法
痛み止め、神経障害性疼痛に用いる薬、神経周囲の血流改善を目的とした薬などを、症状や持病に応じて選択します。
特に高齢の方では、眠気、ふらつき、転倒、腎機能、胃腸障害、他の薬との飲み合わせに注意が必要です。薬を増やし続けるのではなく、効果と副作用を確認しながら調整することが重要です。
理学療法士による運動療法
腰部脊柱管狭窄症では、足の痛みやしびれを避けるために動かなくなると、足や体幹の筋力が低下し、さらに歩きにくくなることがあります。
運動療法では、腰だけでなく、股関節の柔軟性、体幹・殿部・足の筋力、姿勢、バランス、歩き方などを評価します。
いくま整形外科では、理学療法士が患者さん一人ひとりの症状や体力に合わせて、無理のない運動療法を行います。前かがみの方が楽だからといって、すべての方に同じ運動が適しているわけではありません。
自己流で腰を強く反らす運動を繰り返すと、足の症状が悪化することがあります。専門家の指導下で行う運動療法は、セルフトレーニングだけを行う場合より、痛み、身体機能、日常生活動作、生活の質の改善に有効とする報告があります。
ブロック注射
内服薬やリハビリを行っても痛みが強い場合は、症状や全身状態を確認したうえで、神経周囲の炎症や痛みを抑える目的でブロック注射を検討することがあります。
当院では、症状に応じて仙骨硬膜外ブロックなどに対応しています。
ブロック注射は、狭くなった脊柱管そのものを広げる治療ではありません。痛みを軽減し、歩行やリハビリを行いやすくすることが主な目的であり、効果や持続期間には個人差があります。
血液を固まりにくくする薬を使用している方、感染症がある方、糖尿病の状態などによっては実施できないことがあります。
手術を検討する目安
保存療法を行っても日常生活に大きな支障が続く場合や、歩ける距離が著しく短くなった場合は、脊椎手術ができる医療機関への紹介を検討します。
特に、次の症状がある場合は注意が必要です。
- 足の筋力低下が進んでいる
- 頻繁につまずく、足首が上がりにくい
- 短期間で歩ける距離が短くなった
- 尿が出にくい、尿が漏れる
- 便を出しにくい
- 会陰部や肛門周囲がしびれる
- 両足の強いしびれや脱力がある
急に足に力が入らなくなった場合や、排尿・排便の異常を伴う場合は、次回の予約まで待たず、早めの受診が必要です。
当院では症状と画像所見を確認し、手術が必要と判断した場合は、兵庫医科大学病院、三好病院、西宮協立脳神経外科病院、関西ろうさい病院などの連携医療機関へ紹介します。
腰部脊柱管狭窄症は治りますか?
軽度から中等度の場合は、薬物療法や運動療法などにより、痛みやしびれ、歩行能力が改善する可能性があります。すべての方が時間とともに悪化するわけではありません。
一方、強い神経障害がある場合や、狭窄が高度な場合は、保存療法だけでは十分な改善が得られないことがあります。症状の経過を確認し、保存療法を続けるか、手術を検討するかを適切な時期に判断することが重要です。軽度から中等度の症例では必ずしも一方向に悪化するわけではない一方、重症例の自然経過は明確ではないとされています。
西宮市で歩行時の足のしびれにお困りの方へ
腰部脊柱管狭窄症は、「年齢のせいだから仕方がない」と我慢されやすい病気です。しかし、歩く機会が減ると筋力や体力が低下し、転倒や外出機会の減少につながります。
一方で、足のしびれの原因がすべて腰部脊柱管狭窄症とは限りません。適切な治療を選ぶためには、症状と画像所見を確認し、原因を正確に見極めることが大切です。
西宮市、武庫川団地、鳴尾、甲子園、洲先周辺で、
「歩くと足が痛い」
「休むとまた歩ける」
「足がしびれて外出がつらい」
「手術が必要か相談したい」
という症状がある方は、いくま整形外科へご相談ください。
診断から薬物療法、理学療法士によるリハビリ、ブロック注射、必要時の専門病院紹介まで、症状と生活状況に合わせて治療方針を提案します。
監修:いくま整形外科 院長 伊熊孝紘
日本専門医機構認定 整形外科専門医
日本整形外科学会認定 運動器リハビリテーション医・リウマチ医
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いくま整形外科
住所 : 兵庫県西宮市上田西町3-43
サンロイヤル武庫川サンク 1階
電話番号 :
0798-40-1350
甲子園で怪我後の不安に対応
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