腰椎椎間板ヘルニア|お尻から足の痛み・しびれの原因と治療
2026/07/26
「腰からお尻、足にかけて痛い」「座っていると足がしびれる」「咳やくしゃみをすると足に痛みが走る」。このような症状がある場合は、腰椎椎間板ヘルニアによって神経が圧迫されている可能性があります。
腰椎椎間板ヘルニアは、若い方から中高年まで幅広い年代にみられます。腰痛よりも足の痛みやしびれが強いこともあり、「坐骨神経痛だと思って様子をみていた」という方も少なくありません。
西宮市上田西町のいくま整形外科では、武庫川団地、鳴尾、甲子園、洲先周辺から、腰痛やお尻から足にかけての痛み・しびれで受診される方を診療しています。症状と神経の状態を確認し、薬物療法、理学療法士によるリハビリ、ブロック注射などを行います。手術や高度な検査が必要な場合は、連携医療機関へ紹介します。
腰椎椎間板ヘルニアとは
腰の背骨である腰椎の間には、「椎間板」というクッションがあります。椎間板は、身体を動かしたときに腰へ加わる衝撃を和らげ、背骨を滑らかに動かす役割を持っています。
椎間板の内部には髄核という柔らかい組織があり、その周囲を線維輪という組織が包んでいます。加齢による変化や腰への繰り返す負担などにより線維輪に亀裂が入り、椎間板組織が後方へ飛び出した状態が腰椎椎間板ヘルニアです。
飛び出した椎間板組織が神経を圧迫したり、神経周囲に炎症を起こしたりすることで、腰、お尻、太もも、ふくらはぎ、足先などに痛みやしびれが生じます。日本整形外科学会も、腰やお尻の痛み、下肢へ放散する痛み・しびれ、足の力の入りにくさを代表的な症状として示しています。
ただし、MRIで椎間板の膨らみが見つかっても、それが必ず痛みの原因とは限りません。症状のない方にも椎間板の突出がみられることがあるため、画像だけで診断せず、痛みやしびれの場所、筋力、感覚、腱反射などを総合して判断します。
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腰椎椎間板ヘルニアの主な症状
腰椎椎間板ヘルニアでは、次のような症状がみられます。
● 腰やお尻が痛い
● お尻から太もも、ふくらはぎ、足先に痛みが走る
● 片側の足がしびれる
● 長時間座っていると症状が強くなる
● 前かがみや物を持ち上げる動作で痛む
● 咳やくしゃみ、排便時のいきみで足に痛みが響く
● 足の感覚が鈍い
● 足首や足の親指が上がりにくい
● かかと立ちやつま先立ちがしにくい
● 痛みを避けるため身体が横に傾く
障害される神経の場所によって、痛みやしびれが出る範囲、力が入りにくくなる筋肉が異なります。
腰痛が強くなくても、腰椎椎間板ヘルニアを否定することはできません。腰の痛みは軽い一方で、足の痛みやしびれが強く現れる方もいます。
坐骨神経痛との違い
坐骨神経痛は病名ではなく、お尻から足にかけて生じる痛みやしびれの総称です。
腰椎椎間板ヘルニアは、坐骨神経痛を起こす代表的な原因の一つです。しかし、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、股関節疾患、末梢神経障害などでも似た症状が起こります。
「坐骨神経痛だから、そのうち治るだろう」と自己判断するのではなく、どこで神経が障害されているのか、別の病気が隠れていないかを確認することが重要です。
腰部脊柱管狭窄症との違い
腰部脊柱管狭窄症は中高年に多く、立ったり歩いたりすると足の痛みやしびれが強くなり、座る、しゃがむ、前かがみになると楽になる「間欠性跛行」が特徴です。
腰椎椎間板ヘルニアでは、比較的急に片側のお尻から足へ強い痛みが現れることがあります。長時間座ることや、前かがみの姿勢で悪化する方もいます。
ただし、症状だけで完全に区別できるわけではありません。腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症が併存する場合もあるため、診察と画像検査を組み合わせて判断します。
腰椎椎間板ヘルニアの検査
診察では、症状が始まった時期、痛みやしびれの範囲、症状が強くなる姿勢、仕事やスポーツとの関係などを確認します。
膝を伸ばした状態で足を持ち上げ、足の痛みが再現されるかを確認する下肢伸展挙上試験のほか、足の筋力、皮膚の感覚、腱反射、歩き方などを評価します。日本整形外科学会も、下肢伸展挙上試験や感覚・筋力の評価を診断に用いると説明しています。
レントゲン検査では、腰椎の配列、椎間板の高さ、骨の変形、腰椎すべり症などを確認します。ただし、レントゲンでは椎間板ヘルニアや神経を直接確認することはできません。
MRI検査では、椎間板の突出や神経の圧迫を詳しく確認できます。足の痛みが強く続く場合、筋力低下がある場合、保存療法で改善しない場合、手術を検討する場合などに有用です。必要に応じて、連携医療機関でのMRI検査を依頼します。
腰椎椎間板ヘルニアの治療
進行する筋力低下や排尿・排便障害がなければ、一般的には手術を行わない保存療法から開始します。
椎間板ヘルニアは、時間の経過とともに神経周囲の炎症が軽減したり、飛び出した椎間板組織が縮小したりすることで、症状が改善することがあります。そのため、MRIでヘルニアが大きく見えるという理由だけで、直ちに手術が必要になるわけではありません。
日本整形外科学会も、一般的には薬物療法や理学療法などの保存療法を行い、症状が改善しない場合や、下肢の脱力、排尿・排便障害がある場合には手術が検討されると説明しています。
薬物療法
痛みや炎症を抑える薬、神経障害性疼痛に用いる薬、筋肉の緊張を和らげる薬などを、症状に応じて使用します。
薬によっては、胃腸障害、腎機能への影響、眠気、ふらつきなどが起こることがあります。年齢、持病、仕事内容、自動車運転の有無、他の薬との飲み合わせを確認しながら調整します。
理学療法士によるリハビリ
痛みが強い時期に無理なストレッチや筋力トレーニングを行うと、足の痛みやしびれが悪化することがあります。
一方で、長期間ほとんど動かない状態が続くと、体幹や下肢の筋力が低下し、腰への負担が残りやすくなります。
いくま整形外科では、理学療法士が痛みの出る姿勢、腰椎や股関節の動き、体幹・殿部の筋力、仕事や日常生活での身体の使い方を評価します。急性期には腰や神経への負担を減らす姿勢・動作を指導し、症状の改善に合わせて運動療法を進めます。
すべての方に同じ体操が適しているわけではありません。足の痛みやしびれが強くなる運動は無理に続けず、症状に応じた方法を選ぶことが重要です。
ブロック注射
内服薬だけでは足の痛みが十分に抑えられない場合は、症状や全身状態を確認したうえで、仙骨硬膜外ブロックなどを検討することがあります。
ブロック注射は、飛び出した椎間板を元に戻す治療ではありません。神経周囲の炎症や痛みを軽減し、睡眠、歩行、日常生活やリハビリを行いやすくすることが主な目的です。効果や持続期間には個人差があります。
血液を固まりにくくする薬を使用している方、感染症がある方、糖尿病の状態などによっては実施できない場合があります。
手術を含めて連携医療機関へ紹介する場合
保存療法を行っても強い足の痛みが続き、仕事、睡眠、歩行などに大きな支障がある場合は、手術を含めた治療を検討します。
特に、次のような症状がある場合は注意が必要です。
● 足の筋力低下が進んでいる
● 足首や足の親指が上がりにくい
● 足を引きずる、頻繁につまずく
● 両足に強いしびれや脱力がある
● 尿が出にくい、または尿が漏れる
● 便が出にくい、または便が漏れる
● 会陰部や肛門周囲の感覚が鈍い
排尿・排便障害や会陰部のしびれは、馬尾神経が強く圧迫されている可能性があります。次回の予約まで待たず、速やかな医療機関の受診が必要です。
当院では、症状、神経学的所見、画像検査の結果から、高度な検査や手術を含めた専門的な診療が必要と判断した場合は、兵庫医科大学病院、三好病院、西宮協立脳神経外科病院、関西ろうさい病院などの連携医療機関へ紹介します。
紹介後も、手術後の状態や紹介先の治療方針に応じて、当院での診察やリハビリを継続します。
腰椎椎間板ヘルニアは自然に治りますか?
腰椎椎間板ヘルニアは、手術を行わなくても症状が軽くなることがあります。画像上のヘルニアが残っていても、神経周囲の炎症が治まることで痛みやしびれが改善する場合があります。
そのため、緊急性の高い神経障害がなければ、まず薬物療法やリハビリなどを行いながら経過を確認します。
ただし、「自然に改善する可能性がある」ことと、「診察を受けなくてもよい」ことは異なります。強い痛みを我慢し続けたり、筋力低下を放置したりすると、日常生活への影響が大きくなる可能性があります。
西宮市でお尻から足の痛み・しびれにお困りの方へ
腰椎椎間板ヘルニアは、MRI画像だけでなく、症状、筋力、感覚、腱反射などを合わせて判断することが大切です。また、お尻から足にかけての痛みやしびれが、腰部脊柱管狭窄症、股関節疾患、末梢神経障害などによって起きている場合もあります。
西宮市、武庫川団地、鳴尾、甲子園、洲先周辺で、「お尻から足に痛みが走る」
「座っていると足がしびれる」
「足に力が入りにくい」
「手術が必要か相談したい」という症状がある方は、いくま整形外科へご相談ください。
当院では、診察、薬物療法、理学療法士によるリハビリ、ブロック注射を行い、症状や検査結果に応じて治療方針をご提案します。手術や高度な検査が必要な場合は、兵庫医科大学病院、三好病院、西宮協立脳神経外科病院、関西ろうさい病院などの連携医療機関へ、手術を含めた診療を依頼します。
監修:いくま整形外科 院長 伊熊孝紘
日本専門医機構認定 整形外科専門医
日本整形外科学会認定 運動器リハビリテーション医・リウマチ医
参考
日本整形外科学会「腰椎椎間板ヘルニア」
腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン2021(改訂第3版)
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いくま整形外科
住所 : 兵庫県西宮市上田西町3-43
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電話番号 :
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